モルドバワイン公認ブランド・アンバサダーに就任し、在日モルドバ共和国大使館の設立時(2016年）から1年間勤務した経験もある遠藤エレナ。現在も大使館の多くのイベントでモデレーターをこなすなど多方面で活躍中のエレナにモルドバとワインの魅力について語ってもらう。
エレナ：モルドバ出身のエレナと申します。2011年に来日して留学生活が終わってから日本で結婚して今の仕事をしているんですけどもメインはティーサロンマルツィショールというお店をやってまして。この中でこれからモルドバワインの専門ショップも始める予定です。
インタビュアー：モルドバの国について少し話してもらえますか？
エレナ：はい。知らない人も、まだまだ多いと思います。91年に独立した国なので割と若い今年で30歳になる国なんです。割と若い国なので、まだまだ知名度が低いと思うんですけども、でも徐々に日本でも好きになってくれる方が多くなってきていて。特に一番モルドバの有名な所というか。モルドバを知ってもらうきっかけになるのは、やっぱりモルドバワインですね。すごく自然が豊かで気候的にもすごく恵まれている土地なのでワインとか農産物全般的に豊富な国なんですね。
インタビュアー：モルドバなど東欧諸国には、家庭で気軽に自家製ワインを作ってるところが多いと聞きましたが、実際はどうなんでしょうか。
エレナ：そうですね。ブドウは、それだけ環境が良いので、ほとんど手加えなくても、いいブドウができるので家庭でも気楽にワイン作れます。
インタビュアー：なるほど！それはいいですね。今、日本のモルドバワインの認知度はどんなものなんですか。
エレナ：私が来日した10年前と比べれば、かなり上がってきていますね。私が10年前に来た時は本当に誰も知らないというかモルドバって言っても、そもそも名前聞き取ってくれないっていうか。えっモルディブ？とかって、そういう感じだったんですけど。私も留学生の頃からモルドバを代表して来日しているので、細やかですが、モルドバについてたくさんお話したり、プレゼンテーションしたりして、少しずつモルドバについて知ってもらうきっかけになればいいなと思い活動してきました。ただ一番広がったのは、おそらく2016年にモルドバ大使館が日本でできた時なんですね。やっぱり大使館ができると、それなりに文化についてとかの。そういった普及活動も豊富になるので、その時だったと思います。
インタビュアー：なるほど。今エレナさんはモルドバで世界初のワインアンバサダーとして、日本国内でモルドバワインの普及活動をしてるとか。
エレナ：はい。これは今年に任命していただき。 モルドバの農業省がやっているモルドバブドウ・ワイン協会という組織があるんですけども。この組織自体はモルドバワインのブランドの普及活動とか、あと現地のワイナリーのサポートとか支援だとか、どちらかと言えば国際的にモルドバワインについて、もっと知ってもらってモルドバワインのイメージを良くするというのが目的なんです。
インタビュアー：モルドバと他の国のワインの味わいの違いや特徴を教えていただけますか？例えば、イタリアやフランスワインとの違いとか。
エレナ：すごく言葉にしにくいんですけど、まずすごく環境が良いので先ほども言ったように。気候も土壌も素晴らしいので、あまり無理しなくてもブドウが健全に育ちます。例えば農薬使いすぎたりだとか、ちょっと手を加えすぎたりとか、そういうのはないのでブドウが自然のまま育つっていうのが特徴で。それもやっぱり最終的なワインの味わいにも反映されているんじゃないかなと思っていて、柔らかくてフルーティーで、酸味と果実味のバランスがすごく良くて、すごく馴染みやすい味わいだと思いますね。特にワイン飲んだことない方にとっても、スッと入るような味わいだと思います。
インタビュアー：なるほど。自然、オーガニックに近いようなワインとも言える。
エレナ：とも言えますけどね。あまりオーガニックという言葉自体は、モルドバでは使われていなくて、もう当たり前ですから自然にできるって言うのは。もうそこ自体をこだわっていないというか。おそらく皆さんがイメージするオーガニックワインやナチュラルワインの味わいとは異なると思います。
インタビュアー：最後に今後どんな感じでモルドバワインを普及させていきたのかって何かありますか。モルドバワインの今語ってくれた魅力をこういう形で発信していきたいとか。
エレナ：今残念ながらコロナ禍なので本当はもっとイベントをたくさん企画して実際にやっぱり飲んでもらわないと想像しづらいっていうか、いくらいいと言っても言葉だとか文章では伝わらないところもあるので。それを聴きながら飲んでもらうというのは、やっぱりすごく大事だなと思います。そういった意味でセミナーも開催しています。やっぱり飲んでもらって、その場での反応とかを見てて私も楽しいんですよね。あっこんなに美味しいんだっていうのは言ってもらうのは、すごく嬉しいので。もちろんネットだとかSNSで宣伝するのも大事なんですけどやっぱり実際に来てもらって飲んでもらってっていうのが大事かなと思います。